動き出す季節
田畑の広がるわが地域では、この季節麦が色づき、田んぼは早いところでは植わっているが、準備が一斉に行われている。
二十四節気の中に「啓蟄」という眠っていた虫が動き出すときという日があるが(3月ですかね)、今のこの時期は一気に農地が動き出す季節だと感じる。冬季でも作物を作って収穫している農家もあるので(うちも例外ではない)すべての田畑が冬の間眠っているわけではないのですが、トラクターで鋤かれ、畔の雑草が刈られ、溝がきれいになり脈々と流れる水を見ているこの季節が好きなのです。
夕日に揺れる麦
整えられていく田
成長していく稲
今年もいい米が収穫できますように
無事に育ちますように
大地と天にそう願いながら、丁寧に丁寧に作っています。
食べるということは、自然とつながっているということ。
今日の食卓にのぼった食材の一つ一つにストーリーがあるということ。
そういうことを、たまに感じながらゆっくりと口に運んでみてください。
そういう目で農地を眺めると、また違う景色が見えてくると思います。
食育とは、生を感じることだと思います。